気付けば1年ぶりの更新になってしまいました、、
今年の夏はとにかく暑い
熱中症にはくれぐれも気をつけて頑張りましょう。
さて、ブログをサボっていた間に一番苦労した古民家の改修についての経験を書こうと思います。
古民家というのは、私の事務所兼自宅になった建物なのですが、築60年ほどの延床面積20坪程度の小さな木造の住宅です。
水回りを含め、今のライフスタイルに合った間取りとするために、2階の一部壁を除き、内部の壁床天井をすべて壊して、フルリノベージョンしました。

古い建物をリノベーションする時に、気になることの一つが耐震性かと思います。
今回の建物も、現行の基準よりもずっと以前の旧耐震基準で建てたられた建物ですので、耐震性に不安がある部分を調査し、耐震補強を行いました。
まず基礎について、現在では鉄筋コンクリートが法律で規定されていますが、この年代の住宅の基礎はほとんどが鉄筋のない無筋コンクリートで建てられており、この建物もやはり無筋コンクリートで基礎が作られていました。
いくら、上に乗る木の軸組がしっかりしていても基礎が弱くては意味がないので、補強を考えなくてはなりません。
補強の方法としては、既存の基礎に鉄筋を差し込み新たにコンクリートの基礎を抱かせる方法や、比較的施工が容易な基礎にシート状のものを張って補強するなどの方法がありますが、今回は地面からの湿気の対策も兼ねて、底板すべてにコンクリートを打ち一体化させるベタ基礎形状の補強を行いました。
↓耐力壁も不足していたので、建物の軸となるラインに耐力壁を乗せるための新たな基礎を組んでいる様子です。
(今回は自分たちで鉄筋を組み、コンクリートを手練りしたのでとても大変でした)

耐力壁についても、今回は既存の土壁を耐力壁としてみなすために補修を行っていたり、書きたいことがまだまだあるのすが、それはまた次回に書こうと思います。